部屋探しはワクワクするイベントですが、いざ入居したら「え、ちょっと待って、なにこれ不具合多すぎない?」と驚くことがあります。
ドアが閉まりにくいとか、蛇口が変な方向に曲がってるとか、水が漏れっぱなしになってるとか、まるで不具合のデパートかよってツッコミたくなることが起きるんですよね。
でも、そんなときに「どうしたらいいの?」と途方に暮れてしまう人も多いと思います。
今回の記事では、賃貸で不具合が多すぎるときにどう対処すればいいのか、どんな手順で管理会社に交渉するとスムーズに話が進みやすいのか、さらに行政相談や補償制度の活用方法まで、てんこ盛りで解説していきます。
賃貸の不具合が多すぎる時の対処法

賃貸で初期不良があった場合はどうする?
入居したばかりのときに「床がギシギシ鳴る」「お風呂の排水が詰まってる」「蛇口ひねったら水がポタポタ垂れっぱなし」など、初期不良が見つかることはあります。
これは本来、入居前にチェックされるはずなんですけど、物件によっては見落としがあったり、入居してみないと分からない問題もあります。
そんなときはまず、すぐに管理会社に連絡しましょう。
電話でもいいですし、メールや書面でもOKです。
証拠として写真や動画を撮りまくるのがおすすめです。
水漏れならスマホで動画を撮っておくとか、変な音がするなら録音しておくとか、後々「いやいや、本当にそんな状態だったんですか?」なんて言われにくくなります。
メモも一緒に残しておくと完璧です。
例えば、
- 不具合が発生している場所(例:キッチンの蛇口)
- 具体的な症状(例:水が止まらずポタポタ落ちる)
- 見つけた日付と時間
- 管理会社へ連絡した日付と時間
こういう情報をしっかりまとめておくと、交渉するときにスムーズになります。
入居日から不具合が多すぎる時の具体例(水漏れ、設備不良など)
入居日から立て続けに不具合が出ると、本当にストレスですよね。
たとえばこんな例があります。
- 水漏れ
キッチン下の配管がゆるんでて、水浸し状態 - 設備不良
エアコンが冷えない・暖まらない、換気扇が動かない - ドアの立て付けがおかしい
開閉がスムーズにいかず、閉めるときに大きな音がする - 排水の問題
お風呂や洗面台が詰まりやすい
こういう症状を見つけたら、写真や動画を撮って管理会社にその日に連絡するのがおすすめです。
すぐに対処できるものもあれば、時間がかかるものもあります。
管理会社によっては修理の手配が早く、サクッと直してくれるところもありますが、対応が遅いところや、「そのうち直しますよ」なんて言いながら放置されがちな場合もあるので注意が必要です。
賃貸が欠陥住宅だった場合の対応方法
不具合があまりにも多すぎて、「これってただの初期不良じゃなくて、欠陥住宅レベルじゃない?」と思う場合もあります。
壁の中の配管がずさんに工事されていて、雨漏りしやすいとか、床下に大きなひび割れがあって傾いてるとか、ちょっと普通じゃない状態です。
そういうケースで、やるべきポイントは以下の通りです。
- 証拠集め
- 写真や動画で状況を記録する
- ひび割れの広さや場所など詳細をメモ
- 管理会社に報告
- ここでも感情的にならず、淡々と事実を伝える
- 修理や改修が可能か相談
- 大掛かりな工事が必要な場合は、時間と費用がかかることも
- 専門家に相談
- 建築士や消費生活センターなど、第三者のプロに意見を聞く
- それでも解決しない場合
- 行政相談や法律相談を検討する
本当にひどい欠陥住宅なら、住み続けるのはリスクが高いので、契約の解除や損害賠償を視野に入れることも必要です。
管理会社や大家さんの対応次第では、退去するときの費用負担や引っ越し費用を請求できる可能性もあります。
初期不良を管理会社が直してくれない場合の対策
管理会社に「ここ壊れてます!」と連絡しても、なぜか後回しにされたり、放置されたりすることもあります。
こういうときは下記の手順を踏んでみてください。
- 催促する
- 「すみません、以前お伝えした不具合の件なんですが、進捗いかがですか?」とこまめに連絡
- 連絡手段を増やす
- 電話でダメならメール、メールでもダメなら書面郵送
- 期間を伝える
- 「いつまでに直らないと生活に支障がある」ということをはっきり伝える
- 専門家の名前を出す
- 「もし対応が難しいなら、消費生活センターに相談してみます」などアピール
- 最終手段を考慮
- それでも動かないなら、後述する行政相談や法律相談に踏み切る
やりとりの内容を全て記録しておくことが大事です。
あとから「言った言わない」で揉めるのを避けるためにも、電話した日時やメール内容をちゃんと保管しておくのがコツです。
管理会社との交渉術

不具合が多すぎる場合の家賃減額交渉のポイント
不具合が多すぎて「こんな状態で家賃全額払うの、正直納得できないよ!」と思うこともありますよね。
実は、状況によっては家賃の減額交渉が可能です。
ただし、やみくもに「家賃下げてよ!」と言っても効果は薄いので、根拠をしっかり示すことが肝心です。
- 不具合の具体例を列挙する
「エアコンが使えないから、夏は猛暑地獄で生活できない」など、生活に支障が出ていることを強調。 - 修理の見通しを確認する
「修理が何日以上かかる」など、いつまでこの状況を我慢しないといけないかを伝える。 - 証拠を提示する
写真や動画、メールの履歴などを一緒に提示すると説得力アップ。
管理会社や大家さんにもいろんなタイプがいるので、すぐに対応してくれる場合もあれば全然動いてくれない場合もあります。
まずは誠実に状況を伝え、交渉のテーブルについてもらうことが大切です。
アパートの設備不良を伝える際の効果的な言い方
長年にわたる賃貸ライフで培った交渉テクニックとして、クレームを伝えるときは、最初から相手を責める口調にしないのがポイントです。
相手も人間なので、責められると気持ちよく動いてくれない可能性が高いんですよね。
具体的にはこういう感じで伝えてみてください。
- 「いつも丁寧に対応していただいて助かってます。実は○○の件なんですが…」
→最初に少しでも相手を気遣う言葉を入れる - 「現在、○○の不具合が続いていまして、生活に支障が出ています。改善策を教えていただけませんか?」
→相手に「何とかしてあげたい」と思ってもらうようにする - 「もし難しければ、他に頼れるところを探すしかないかなと思っているんですけど、どうでしょう?」
→軽く“他の手段も検討してますよ”アピール
最初から喧嘩腰になるよりも、こうした柔らかいアプローチを試したほうが、結果的に得をすることが多いです。
やり取りがスムーズだと、相手も「早めに直してあげよう」と思ってくれる可能性が高まります。
賃貸の欠陥だらけの場合の証拠の残し方
繰り返しになりますが、証拠は超大事です。
写真や動画だけでなく、日付や時間、内容などをしっかり整理しておくと、後で「こんなに問題がありました」と一括で出せます。
おすすめは以下のような表を作っておくことです。
不具合の内容 | 発生日時 | 管理会社へ連絡した日時 | 対応状況・メモ |
---|---|---|---|
キッチンの水漏れ | 2025/02/01 10時 | 2025/02/01 11時 | 写真・動画あり。返信待ち。 |
エアコン動かない | 2025/02/02 14時 | 2025/02/02 15時 | メールで問い合わせ。まだ連絡なし。 |
玄関ドアの不具合 | 2025/02/03 08時 | 2025/02/03 09時 | ドアがスムーズに閉まらず隙間がある。 |
こうした表を作るだけでも、自分が何をいつ連絡したかをパッと確認できますし、管理会社にも「これだけたくさん問題があるんですよ!」と視覚的に見せることで、説得力が増します。
管理会社が対応してくれない場合の次のステップ
管理会社がなかなか動いてくれないときは、次のステップに進むしかありません。
具体的には、
- 大家さん(オーナー)に直接連絡
- 管理会社を通しても進まないなら、オーナーに相談してみる
- 消費生活センターに相談
- 後述する行政相談の窓口の一つ
- 法律相談(弁護士や司法書士)
- 家賃減額や損害賠償を請求する際、専門家の意見は強い
- 契約解除を検討
- 住める状態じゃないなら、引っ越し費用も含めて交渉
これらの行動をとる際も、管理会社とのやり取りの記録や不具合の写真・動画が欠かせません。
どの段階でも証拠の重要性は同じです。
行政相談や補償制度の活用方法

賃貸のトラブル時に利用できる行政相談窓口
「管理会社に言っても動いてくれないし、どうしたらいいんだ…」と思ったら、行政相談に頼るのも手です。
具体的には以下のような窓口があります。
- 消費生活センター
消費者側のトラブルに関して、相談に乗ってくれます。
賃貸トラブルでもアドバイスをくれたり、場合によっては間に入ってくれます。 - 自治体の住宅相談窓口
地域によっては、無料の法律相談や住宅トラブル相談をやっているところがあります。
市役所や都道府県の役所のHPをチェックしてみてください。
行政相談に行くときにも、やはり「不具合の具体的内容」「やり取りの記録」「契約書のコピー」などがあるとスムーズに話が進みます。
消費生活センターや法律相談を活用する方法
消費生活センターでは、以下のような流れで相談が進むことが多いです。
- 電話または窓口で相談予約
- 具体的なトラブル内容のヒアリング
- 解決策や関係機関の紹介
相談だけでも気が楽になることがあります。
さらに、いざという時は法律相談を利用しましょう。
自治体主催の無料法律相談があるなら、一度問い合わせてみるといいです。
弁護士や司法書士が専門家の立場からアドバイスしてくれます。
家賃減額交渉のやり方や、損害賠償が認められる可能性など、素人だと分かりづらいところを教えてくれるので助かります。
賃貸物件の補償制度や保険を利用するポイント
賃貸契約で火災保険や家財保険に入っているケースが多いですが、実はその保険がトラブルのときにも役立つかもしれません。
例えば、水漏れで自分の家具がダメになった場合、家財保険で弁償される可能性があります。
ただし、不具合の原因が自分の過失なのか、建物の構造的な問題なのかで対応が違ってきます。
- 保険証券を見直す
どんな補償内容になっているか確認 - 管理会社や保険会社に相談
どこまでが保険対象か尋ねる - 必要なら特約を追加
万が一を想定して、水回りや設備故障に備える特約がないかチェック
補償制度はいろいろあってややこしいと思いきや、実際は意外と「保険金が下りるかも」という事例もあるので、ぜひ一度確認してみてください。
訴訟を検討する場合の準備と注意点
どうしてもトラブルが解決しないなら、最後の手段として訴訟を検討することになります。
日本では訴訟ってちょっとハードルが高いイメージがありますが、状況によっては仕方がありません。
その場合、以下の準備が必要になります。
- 契約書など書類の整理
賃貸契約書や重要事項説明書、更新書類など - 不具合の証拠
写真、動画、やり取りのメール、電話の記録 - 法律家への相談
弁護士費用や裁判費用の見積もりを確認 - 費用対効果を考慮
訴訟を起こして勝ったとしても、手間や費用がかかるので、損益をよく検討
訴訟はリスクやコストが大きいので、「本当にそこまでやる必要があるか」をしっかり判断することが大事です。
【まとめ】賃貸の不具合が多すぎる時の最適な対処法

まずは管理会社と冷静に交渉する
賃貸物件で不具合が多すぎるとき、最初にやるべきは管理会社への連絡です。
具体的な不具合の内容や写真、動画を提示して、誠実に「対応をお願いしたいです」と伝えましょう。
相手を責める口調ではなく、冷静に事実を報告するのがコツです。
行政や専門家の力を活用して解決を目指す
管理会社がどうしても動いてくれない場合は、行政相談窓口や消費生活センターを活用しましょう。
法律相談などで専門家の力を借りると、交渉がスムーズになるケースもあります。
家賃減額や損害賠償を請求するには、それなりの根拠と手続きが必要になるので、専門家のアドバイスがあると安心です。
最終手段としての訴訟や補償請求の方法
どうしても話し合いで解決できなければ、訴訟を検討することになります。
ただし、訴訟には費用や手間、時間がかかるので、十分にリスクとリターンを考える必要があります。
さらに、保険でカバーできる場合もあるので、自分が加入している火災保険や家財保険の補償内容を確認しておくといいです。
賃貸の不具合が多すぎて困っている方は、ぜひ今回の記事を参考に行動してみてください。
写真や動画を撮る、連絡ややり取りを記録する、困ったときは行政相談や法律相談を活用する。
これだけ覚えておけば、きっと解決への一歩を踏み出せます。
快適で安心できる住まいを手に入れるためにも、遠慮しすぎず、自分の権利を主張することが大事です。