「分譲賃貸は、やめた方がいい」なんて耳にしたことはありませんか?
実は、分譲マンションを“賃貸”として借りること自体は決して悪い選択ではありません。
でも、思いもよらないトラブルや、退去時の手続きで面倒な思いをする人がいるのも事実です。
この記事では、「分譲賃貸って実際どうなの?」という疑問にお答えします。
やめた方がいいと言われる理由と、逆にメリットがある理由を、わかりやすく解説します。
分譲賃貸がやめた方がいいと言われる理由

賃貸と分譲の違いとは?
- 賃貸:もともと「貸すため」に作られたマンションやアパート
- 分譲:「買って住む」ことを前提に作られたマンションや戸建て
分譲マンションは、購入した人が所有します。
その持ち主が、自分で住むのではなく、誰かに貸すときに「分譲賃貸」という形になります。
一方で普通の賃貸マンションやアパートは、はじめから人に貸すことを前提につくられています。
トラブルが起こりやすい理由
分譲マンションは、オーナー(持ち主)が自分で住む予定で買うことが多いです。
そのため、住み心地やデザインにこだわっている場合が多く、「リフォームや修理をしていいのか」「設備が壊れたら誰が直すのか」といった部分で、オーナーと借り主の意見がぶつかりやすくなります。

さらに、分譲マンションでは、他の部屋のオーナーや管理組合が設定したルールも守る必要があります。
「ペットを飼っていいか」「共有スペースの使い方」など、普通の賃貸よりも気にすることが増え、トラブルの原因になることがあります。
退去時の問題点とは?
退去するとき、オーナーとの間で「部屋の修繕費」でトラブルになることがあります。
普通の賃貸なら、敷金から修繕費を引かれることが多いですが、分譲の場合は「ここまで直す必要ある?」と思うような細かいところまで修繕を求められるケースもあります。
たとえば、壁紙やフローリングの少しのキズでも、オーナーさんのこだわりが強いと「新品同様にしてほしい」と言われることもあるんです。
そういった“高額な修繕費”を請求されることがあり、泣き寝入りする人もいるのが現実です。
分譲賃貸を選ぶメリットとデメリット

分譲賃貸のメリット【最強ポイント】
- グレードの高さ
分譲マンションは、一般的に設備や内装が充実していることが多いです。
オートロックや宅配ボックスがある、音が響きにくいなど、快適な住環境が期待できます。 - 立地条件が良い
分譲マンションは、駅に近い場所や人気エリアに建てられることが多く、便利な場所に住める可能性が高いです。 - 管理が行き届いている
オーナーが物件を大事に管理していることが多く、建物の状態が良い場合が多いです。
建物の管理がしっかりしている物件が多いのは魅力的です。
分譲賃貸のデメリット【最悪ポイント】
- 家賃や初期費用が高い傾向
ハイグレード物件が多い分、家賃や初期費用が高めに設定されていることが多いです。
さらに、分譲マンション特有の管理費や修繕積立金が家賃に上乗せされる場合もあります。 - 契約ルールが複雑な場合が多い
分譲賃貸は、普通の賃貸マンションよりも契約内容が複雑になりやすいです。
管理組合のルールを守らなければいけない場合もあり、「ペットの種類」や「共用施設の使い方」など細かい決まりごとがストレスになることがあります。 - 設備の修理対応が不安定
分譲賃貸の場合、設備が壊れた時の修理や交換はオーナーと話し合う必要があります。
オーナーによって対応やスピードが違うため、「すぐ修理してもらえず、生活が不便…」というケースがあります。
一人暮らしや東京での分譲賃貸はどうか?
- 一人暮らし
設備が良い分、快適な生活がしやすいですが、家賃が高めなので予算オーバーになりやすいため、家計とのバランスには注意が必要です。 - 東京での分譲賃貸
立地が抜群の物件が多いので、仕事や通学に便利なエリアに住める魅力があります。
でも、家賃が相場より高めなことが多いので、契約前に総支出をしっかり計算しておきましょう。
分譲賃貸を検討する時に注意すること

分譲賃貸が安い理由は本当か?
「分譲賃貸は意外と安い」という話を聞くこともありますが、必ずしもそうではありません。
たしかに、買い手が見つからない物件や、オーナーがローンの支払いに困っているなどの理由で、相場より少し安く借りられるケースはあります。
しかし、基本的には“分譲用”の物件なので、作りも豪華で家賃も高くなる傾向があります。
「格安分譲賃貸」を見つけたら、その理由をしっかり調べる必要があります。
失敗しないためのチェックポイント
- オーナーの対応を確認する
設備が壊れたときの対応が遅いと困るので、契約前にオーナーや管理会社の評判をチェックしましょう。 - 管理組合のルール
「共用部分の掃除当番がある」「夜間の騒音に厳しい」など、ルールが細かい場合があります。
煩わしく感じる人は要注意です。 - 修繕費やクリーニング費用の負担
退去時に必要以上の費用を請求されることがないように、契約内容をしっかり確認しておきましょう。
事前に確認すべき契約内容
- 修理・メンテナンスの負担範囲
どの部分をオーナーが負担し、どこから借り主が負担するのか - 退去時の原状回復の範囲
どこまで部屋をきれいにして返す必要があるか - 更新料・更新手数料
契約を更新する時に、どれだけ費用がかかるのか
書類には難しい言葉が多いかもしれませんが、わからないところは必ず質問しましょう。
「なんとなくサインしてしまった…」と後悔しないように、しっかり確認することが大切です。
分譲賃貸はやめた方がいいのか?まとめ

メリットとデメリットのバランス
- メリット
設備や立地が良く、管理がしっかりしていることが多い - デメリット
家賃が高めで、ルールやオーナーとのやりとりが面倒なことも
分譲賃貸には、普通の賃貸にはない良さがあります。
一方で、思いがけない費用やトラブルのリスクも考慮する必要があります。
自分に合った住まいを選ぶために知っておくべきこと
- 自分の優先順位を決める
立地重視なのか、家賃重視なのか、あるいは設備重視なのかをはっきりさせましょう。 - 契約前の下調べをしっかり
オーナーや管理会社の評判、マンションの管理組合のルールを事前に確認することが重要です。 - 長期的な生活を考える
今の収入や状況だけでなく、将来のライフプランも考えて、住まいを選ぶと失敗しにくいです。
最終的には、分譲賃貸が「合う人」と「合わない人」がいます。
自分の好みや家計状況、ライフスタイルを振り返ってみて、わからないことはプロや知人に相談すると安心です。
住まい選びは人生の大きな決断のひとつ。
じっくり検討して、自分にピッタリの住まいを見つけてくださいね。